本には必要な名称が各部につけられています。この名称は、前工程の編集・製版・印刷の作業にも共通して使われ、これらの基本名称と、関連する作業用語の紹介をすると、次のようなものがあります。
本の上部(頭)にあたる部分をいいます。反対語は「地」。
「天合わせ」は印刷物の天と天が向き合う形で面付けする時に使う言葉です。製本では天揃え・天袋などと使います。
化粧裁ちした本の下部にあたる切り口をいいます。
化粧裁ちする前の工程では、ページ内の版面から下の余白部分を「罫下」と呼びます。編集・印刷でも製本と共通の用語として使われます。
これと似たような用語として、折の地袋を裁ち落とすことを「罫下落とし」ともいいます。
本のとじ目以外の化粧裁ちした部分を総称して「小口三方」といいます。
その中で、とじ目の反対側を特に「前小口(Froe edge)」といいます。
通常、単に「小口」という場合は、前小口のことをいい、ほかの小口は含まれません。
三方の小口の面(束の厚さ)をコバ(面)といいます。
本のとじ目側の10mm程度の幅をノドといいます。レイアウトでは本のとじ目と版面との間にある余白をノド、ノド幅、ノドマージンといいます。
上製本の表紙を開きやすくするために、表紙の平に使われた芯紙(板紙)と、本の背につけた耳との間にある窪みをいいます。通称「どぶ」ともいわれます。語源は、道路の両側に流れる排水溝をもじったものです。
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