紙は高湿下で空気中の水分を吸収して膨張し、逆に低湿下で収縮しますが、この傾向は紙目の横方向の方が縦に比べて大きくなります。
(パルプの繊維の伸縮である、紙目と直角な方向への伸縮は、平行な方へのそれと比べて大きい。)
一般的に、強度のある紙(クラフト紙、ケント紙)や、多孔性の荒い紙は繊維が太く吸湿量が多く、繊維の膨潤、伸び率も大きいため、縦に1~2%、横に3~6パーセントも伸びることがあります。
多色印刷では伸縮が問題になり、必要に応じて紙のシーズニング(※1)を行います。
対策として、紙断裁後、ラッピングを施し印刷中のヌキ取り検査を徹底するのが基本です。
※1 シーズニング
①用紙を一定の温度、湿度中に放置し用紙含有水分量を安定させること。
②印刷現場の温度・湿度環境に、用紙をなじませて、波うちやシワを防止すること。
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